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 ……ある時友人たちとちょっとした山に登った。  グループでは一番背が低く、一番最初に「もう疲れた〜〜〜休憩しよ〜〜〜」と言うだろうと思われていた。  ──だが違った。  いつもの呼吸。  いつもの足取り。  いつものスピード。  先に音を上げたのは、別の人だった。  それを見て、もう一人が言った。 「全然止まる気配無いけど、大丈夫なん?」  Huh?何を当たり前のことを?と思った。 「慣れてるんやなぁ、疲れてないん?」  なるほど。登山界の玄人と思ってらっしゃる。  当然違うので、こう返した。 「疲れてても、歩かんと帰られへんで」  みんなも、生きて帰ろう!!!  完
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