第5章 終焉《エピローグ》

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第5章 終焉《エピローグ》

結局、川中島での戦いは、 両者引き分けに終わりました。 武田信玄「上杉謙信に勝てる者は、 この世にはおらぬ…。強いて言うなら酒くらいだろうな…」 武田信玄はぼやいておりましたが、 今川義元が桶狭間の戦いで命を落としてから三国同盟も意味を持たなくなり 武田信玄は同盟を破棄しました。 しかし… 武田義信「私は嶺を愛しております。 嶺以外に妻を娶るつもりはありませんので…」 今川義元と武田信玄の姉である武田慶子との間に産まれた嶺の事を愛していた武田義信は… 武田義信「勝頼、後は頼んだ…!」 異母弟である勝頼に後を託し、 愛に殉じたのでございました。 三条なつみ「お館様!義信を殺したのはお館様です!私は許しません!」 三条なつみは義信の死を受け、 怒りのあまり山へと籠もりました。 それだけではなく… 北条氏康「出ていけ!ここは敵将の娘がいて良い場所ではない!」 この物語は三国同盟の破棄により 山場を迎えておりました。 武田信玄「山は意外なところに存在するもので…山本勘助が生きていたら何と言っただろうか…?」 武田梅「氏政様!」 北条氏政「梅!」 こちらの夫婦関係も山場を迎えましたが2人の伸ばした手が繋がれる事は…永遠にありませんでした。 武田信玄「…私は何を間違えたのだろうか?なつみが愛想を尽かすのも仕方ないかもしれないね…。」 武田義信の代わりに跡を継いだのは、 八幡原でバラバラになりかけながらも異母兄弟の絆を取り戻した…。 諏訪勝頼「俺が異母兄上の跡を…」 諏訪勝頼改め武田勝頼でした。 しかし… 武田勝頼は諏訪頼重の娘である廉華を母として産まれている事もあり武田家の重臣達は一斉にそっぽを向きました。 武田家400年の物語もいよいよ山場を迎えて勝頼はこれからたくさんの苦しい選択を強いられる事となりました。
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