いちねんせい、しがつ

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「おい、仁坂遅かったなお前?」 「ちょっと、絡まれてた」 間違ってはないよね?なんか彩葉のこと話すと話が面倒くさくなりそうだし、まだ言わないでおくか >キーンコーンカーンコーン 2時間目の始まりを告げるチャイムが鳴る。入学式の始まりだ。まぁまず廊下に並んで体育館に向かうとこからだけども。 廊下で出席番号順に並ぶと中学の卒業式のことを思い出す。こんな私立ボンボン高でもこういうとこは変わらないんだなって、な。 出席番号順に並び終わるとE組から順番に体育館へ向かっていく。あ、組とかは...後でしっかり頭にまとめよう。それこそ校長の話の時とかね。 そうポケーっと考えていると前の人がしゃきっと動き出した。そろそろおれもきばらなきゃ! >•*¨*•.¸¸♬︎ 体育館に近づくにつれ艶やかな音色がおれの耳へスっと入ってくる。これは吹奏楽部の演奏か?...うーん、プロレベル…。なんて言ってみたけど俺はプロの演奏生で聞いたことないんだよな。 豪華な演奏に迎え入れられながら席へ座り、五分ほど待つ。Aクラス、遅い!そう文句を頭に募らせているとパッと吹奏楽部の演奏が止まり、ステージにライトの光がパッと照らされる。 >ザワ うん、こうなるのも無理ない。なんでかって、ステージの上には神様が居るから。 てのは冗談で、神様のような人ね。 「静まれ」 まさかの命令口調な神様でした。 ...そこからおれの記憶は一切ない!神様(みたいな人)は顔も綺麗で、声も低音で綺麗だったけど、おれには睡眠導入音声にしかならなかった。 だがしかしおれは偉いのでちゃんと頭の中でこの学校について纏めてはいた。 えと...まずこの学校は私立ボンボンの男子校で...家柄、知恵、顔どれかひとつがずば抜けてよくないと入れない...らしい!まぁ、ただ私立ボンボンで分かったと思うけど、結局金だよ、金金 おれが入ることができた理由金だしね、彩葉の(重要) で!AからEまでの5クラスがあって...Aから下にいくにつれ扱いが酷くなる?らしい?? まあおれは彩葉のお陰でBクラスですわ。おれ自体は家柄、知恵、顔ともに平凡ですが。はは。 んー、後は寮生活!で、これも差別あってさぁ?Aはひとり部屋、Bはふたり部屋みたいな感じで下にいくにつれひとり増えてくみたいな感じ。 ちなみにおれは同室相手がどんな奴か楽しみだったけど、彩葉がなんやらこんやらして、おれと彩葉が同室になってしまった。 彩葉、馬鹿なのかな? ... >Bクラス、退場です 「っぶね...」 危ない、立ち遅れるところだった。なんやらもう入学式は終わったみたいでまさかの退場シーン。まぁ、いいや。どうせ聞いたって、さぁ??
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