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リーダーは話を終えた。
このキャンプ場で、そんなことがあったとは。
確かに近くには川がある。
俺は言った。
「幽霊かどうかはともかく、深夜に知らんやつがテントに来たら、安易に開けたらだめだろ」
このキャンプ場は管理人もいないし、何かあったら自己責任だ。
ただ、知らんやつがテントに入ってこようとする、って話は意外と聞く話でもある。
たいていは、酔っ払って自分たちのテントがどこかわからなくなって、人のテントに入ってしまったというのがオチなんだけどな。
「幽霊よりも人間の方がよっぽど怖いって言うぜ。ま、とにかく気をつけるしかないか」
「テントに内鍵、付けるか?」
「いや、本気で襲撃するなら、ナイフでテントを切り裂くから、鍵なんて意味ないだろ」
「でも、酔っぱらいが入ってくるのは防げるかもよ」
「今日のキャンプ場は俺達しかいない。大丈夫だ」
俺達は就寝することにした。
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