当日

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 それでも次男が急かすので、私は次男におぶさった。案の定、次男はふらふらと歩き出した。  やっぱり代ろうか、と私は言おうとしたが、次男はふらふらしながらも、飴が入った台の所まで歩いて行っている。  不意に。  私は、次男をおんぶしたのは何時だったのだろう、と思った。  最後は小学校低学年の時だったか、それとも幼稚園卒業間近の時だったのか。  何時の間にか。  私は、次男をおんぶしなくなっていたのだ。  それどころか。  次男は今、私をおんぶして歩いている。  もう次男は、私や夫に抱っこやおんぶをせがむ必要はなくなったのだ。  そうして。  私をおんぶできるぐらいに、成長したのだ。  それが何故か。  寂しかった。  寂しい、と私は思った。
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