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長男の時は、夫が出ていた。
私は、その頃まだ幼稚園生だった次男を見張っているのが精一杯で、競技の様子も見られなかった。
「じゃあ、入場お願いします!」
先生の掛け声で、私達は運動場に移動する。
「ドキドキする~~~」
と周りの子達は言うけれど、次男は無言だった。
そんな次男に、私も話かけることはしなかった。
そんな中、競技が開始され、順番に皆スタートしていった。
最初から四番目に、私達はスタートした。
次男はキャタピラでカードの場所まで移動し、置かれているカードをめくった。
そこには、「おんぶ」と書かれていた。
「母さん、俺におんぶされてよ」
それを見て、次男は私にそう言った。
「え? 大丈夫なの?」
「大丈夫だから、早く!」
次男はそう言ったが。
今の次男は、体重も身長も私よりも軽くて小さい。
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