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俺は震える。あと1回、もう1回いけるか......?
身体はとうに限界を迎えているような気がする。だが、この戦いを終わらせるには少し早いような気がする。次で3回目。微妙なラインに、俺は頭を悩ませる。立ち込める熱気。心臓の鼓動早い。汗が滴る。血液が回っているのを感じる。
俺は諦めかける。この山を超えると、死を覚悟しなければならない。今、このまま終わってしまえば、多幸感に包まれるだろうに。
その時だった。ドン!っと隣で音がした。
ハッと隣を見ると、友達が突っ伏していた。
「俺はもう限界だ。お前、頑張れよ......。根性だよ」
友達は俺より早いペースを作っていたから、多分3回目でのギブだ。
でもこれで、3回目を乗り越えれば、勝利が見える。具体的な数字が見えるのと見えないのでは、精神的な負担が違う。
俺は、中毒者である。
武者震い。
意を決して、俺は叫んだ。
「大将!ラーメン替え玉もう一丁!!!!お願いします!!!!」
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