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「ほら、もう、先輩行きま」 「平井危ないっ!」 「え?わっ」 「……っと、平井さん、大丈夫ですか?」 このまま 盗み聞きするのは やっぱり 良くないと思い その場から去ろうとした瞬間 メガネをかけていないことを忘れて 足がふらつき転けそうになったところを 助けてくれたのはなぜかいるはずもない真島くんだった。 顔を 見なくても 不思議と香りとぬくもりと 声だけで誰かなんて一瞬でわかった。 「……メガネ、かけてないんですか?」 「えっと」 「……はぁ。上村さん、平井さんで遊ぶのはやめてくださいよ」 「あら、失礼ね。私は、相談に乗ってあげてただけよ」 .
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