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「……まったく。自分のこと、もう少し大切にしてくださいよ」 私の元に やってきた真島くんは 私のおでこに自分のおでこを コツンと当てながら呆れたような声と表情でそう言った。 「ち、ちょ、ここ、会社!」 近すぎる 距離感に 顔を真っ赤に染めながらも ここはまだ会社で 誰かに見られたらと思い 彼から離れようとするけれど 後頭部をグッと力強く押されていて離れられない。 「大丈夫です、誰もいません」 「で、でも」 「……俺、怒ってるんですよ。さくらさんが自分のこと大事にしないから」 「な、なんで、真島くんが怒ってるの?」 「さくらさんは俺のなんです。だから、いくら自分の身体だからって勝手に無理されたら俺が困るんです」 .
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