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ブブッ。 ポケットに 入れていたスマホが短く震え 画面を見た瞬間勢いよく立ち上がった私。 「すみません、私はこれで失礼します」 ペコッと 頭を下げて部屋を出る。 けれど 当たり前だけど 皆、話に夢中で気づいていない。 「……なあなあ、喪女って男とかいるのかな?」 「バカ、いるわけないだろ!いたら、喪女なんてあだ名がつくわけないだろ」 「ハハハ、そりゃあそーだ!」 そんな会話を 背中越しに感じながら 逸る 気持ちを抑え 居酒屋を出て 彼の姿を探しながら走っていると ガードレールに寄りかかる男性の姿が視界に映った。 .
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