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「ま、真島くん」 「……」 「ねぇ、真島くん、待って」 いつもなら 私の歩幅に 合わせて歩いてくれる真島くん。 けれど 今は 自分のペースで歩く 真島くんに腕を引かれついていくのが やっとに加え慣れないヒールが歩きづらくて息が上がる。 「ま、真島くんっ!!」 ようやく 真島くんの耳に 私の声が届いたのか歩みを止めてくれた。 「はぁはぁはぁ……」 前屈みになり 乱れた呼吸を整える。 私の気のせいでなければ きっと真島くんは私に対してかなり怒っている。 .
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