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昔から 人付き合いが苦手で その場所にいても いなくても変わらない存在だった私。 そして 社会人になり 歳を重ねるにつれて ひとり、またひとりと 私よりも若い子が結婚していき いつしか取り残された私は 気づくと周りから喪女と呼ばれるようになっていた。 「……本当、バカですよね」 「え?」 「誰がさくらさんを喪女なんて言い出したんですか?さくらさん、こんなに可愛くて素晴らしい人なのに」 「っ」 真島くんの言葉に 火がついたように赤くなる顔。 お酒なんかよりも 一気に火照らせる真島くんの言葉は いつまで経っても慣れなくて 今も過剰なまでに私の身体は反応してしまう。 .
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