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去年のスピーチ役、実は俺だった、そう、俺は勉強ができる子なのである。ただちょっとばかし家庭科が駄目である、ちょっとだけ、ちょっとだけなんだが、まぁそんなことはどうでも良くて、そういうことだから、今壇上に立っている佐渡結城君の気持ちもよくわかる。
しかも結城君はなんと、とても少ない転入生らしいので本当に凄いと思う、顔も凄く整っていて、クールな横顔にこれは来年のランキングに入りそうな顔をしているな、とか思いながらも耳を傾ける。
おっとこんな事を考えてる事にほんの少しの驚きと、俺もこの学園に慣れてきたな〜とか思いながらもぼへ〜と壇上を眺めた
なんだかんだ言って去年の俺もこんな感じだったのかね〜とか思いながらも違う所に視点を移してみると、中学の頃の後輩がいたりして、懐かしい気持ちになったが、こいつらがいつの間にやら王道学園に溶け込むのか…と思うと感慨深い、知ってるやつだけでも会長に食われないように見張っていないとな、それともみんな中学でも俺が知らないだけでゲイのやつとかは結構いたのかね?
まぁ知らぬが仏とか言うやつである、今は結城君の話を聞いておこう
とか思っているともう終わってしまったようである。いや俺そんなに想像してたの?と自分にドン引きしながら「発表を終わります」という言葉の後には忘れず拍手である
『パチパチパチ』
と体育館が拍手に包まれた
首席挨拶が終わったということは、そろそろ締めに入る時間である。
つまり、すぐ終わる詐欺で有名な理事長の長話である
話が長いし毎回同じようなことしか言っていないので、昨日ゲームをやりすぎてしまったこともあり、意識が微睡みの中に落ち、そろそろ寝れそうというところで、誰かがちょんちょんと俺の肩をつついた事で俺は意識を戻した
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