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フランスの街並み
パティシエになるという、幼少期からの夢を抱いた俺…千夜保(せんやたもつ)。
俺は高校を卒業した、その足で単身、渡仏した。
最低限のフランス語は、日本でのマブダチ、鈴木航(すずきわたる)に教わってきた。
だが、それだと意思の疎通が難しいから、昼間はパティスリーの修行をし、夜は語学学校に通うことになっている。
いよいよフランスでのパティスリーとしての修行が始まる。
ガラにもなく、心臓が高鳴る中、修行先の店『アナスタシア』の一室が、俺にあてがわれた。
これから、ここで住み込みとして、修行と語学の習得をする。
日本から持って来た荷物を荷解きしてると、ロケットペンダントと手紙が出てきた。
先ず、ロケットペンダントを開けて見る。
そこには、日本で俺の帰りを待っていてくれる彼女の諸橋香澄(もろはしかすみ)が写っていた。
俺はニヤリと笑って、ロケットペンダントを首から下げる。
次に手紙を開くと、鈴木と香澄、そして、ダチの1人である山村凌(やまむらりょう)の字が、それぞれ並んでいた。
『千夜くん、千夜くんは1人じゃ有りません。日本から僕達が応援しています。鈴木航
千夜くん、私も自分の夢を叶える為に頑張るからね。千夜くんも無理しないで頑張ってね?諸橋香澄
保ー!離れていても、僕達は一緒だよう!山村凌』
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