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新しいスタート
それから数日後。
俺は日本に帰国する準備を整え、日本便の出るフランスの空港内に居た。
香澄達3人には、今日、帰国することは伝えてあるから、空港まで迎えに来てくれてる筈だ。
「本当に行ってしまうのね」
どこか寂しそうにイライザが言った。
夜の9時。
直行便で、概ね14時間。
日本は、ここより7時間進んでいるから、日本に着く頃には、夜の6時位になっているだろうな。
イライザは、わざわざ俺に別れを告げる為に、語学学校を休んでくれたらしい。
と、息を切らしてディランが、やってきた。
「良かった!間に合った!」
「もうディラン、遅いじゃない!帰り道、1人で歩かされるかと思ったわよ」
「ごめん!店の片付けをしてたから」
ディランも今は店員として働いている。
「後、センヤくん。店主から伝言。写真の彼女と再会したら、かつてケーキ屋だった店員が宜しくって言っていたって伝えてくれって」
「クイ」
「えっ?何で店主がセンヤの彼女を知ってるの?」
イライザは、よく分かってねーようだったが、俺は構わず、2人に別れと礼を言う。
「ディラン、イライザ。メルシー。あんた等2人がいなかったら、俺は夢を断念してたかもしれねー」
2人「センヤ…コッチこそ楽しかったよ」
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