新しいスタート

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俺はディランとイライザ、2人とハグをした。 「あんた等2人も上手くやれよ」 「えっ!?」「く、クイ」 イライザは顔を紅くして固まり、ディランは、そんな彼女を照れながらも腰を引き寄せた。 「ディラン…」「イライザ…」 見つめ合う2人は、そのままほっとくとキスしそうな勢いだ。 俺はワザと咳を1つして、2人がコッチを向き直るようにした。 「じゃあ、俺、そろそろ行く」 「センヤ、元気でね!」 「センヤくん、僕もキミに負けずに、お客様達が笑顔になるスイーツを目指して頑張るよ!」 大きく手を振る2人に、俺もニヤリと笑いながらウインクして、片手を挙げて、応える。 そして名残惜しい気持ちを振り切って歩き出した。 後ろから2人のだろ、視線を感じながら、俺は空港の人波に呑まれていった。 ディランとイライザ、そして、師匠…。 色々あったが、俺は3人と過ごした時間は、厳しくも楽しく、実りあるものだったと思った。 「アテンションプリーズ、アテンションプリーズ。当機は間もなく離陸致します」 飛行機に乗って、しばらくすると、放送が掛かった。 やがて飛行機は滑走路を滑り、宙を浮く。 見えねー筈の空港の中から、ディランとイライザが見送っているように俺には見えた。 完
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