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『いらっしゃいませ』
驚いたことに店員は、フランス人?だ。
まあ、俺も日本人でありながら、日本でパティスリーの店を開こうとしてるから、そんなに珍しくは、ねーかもしれねーが。
「そうだな…」
俺はクロワッサンの礼じゃねーが、イライザと、ついでに何か勘違いしてるディランにも、日本の味を食わせようと思った。
最もディランは、案内してくれたくらいだから、もう食ってるかもしれねーが。
俺は指を3本立てながら、どら焼きと大福を反対の手で指さす。
『ありがとうございます』
店員は営業スマイルで、どら焼きと大福を3つずつ袋に入れていく。
「センヤくんも、奢ってくれるの?でも、2つは悪いから、どら焼き3つは、僕が買うよ」
…確かに、そうだな。
俺とディランは、それぞれ大福と、どら焼きを3つ買った。
『又のご来店をお待ちしております』
店員に見送られ、俺とディランは、イライザにも買った和菓子を渡す。
「わあ!メルシー、センヤ」
嬉しそうに受け取るイライザ。
「何、さっきの礼だ」
『イライザさん、僕には?』
『ああ…忘れてたわ。メルシー、ディラン』
確かに、早くフランス語を習得しねーと、疎外感が出てくるな。
俺とイライザは、それからディランに語学学校の場所にも案内してもらった。
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