フランスの街並み

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「この辺は夜は治安が良くないから2人とも気を付けて」 ディランは、俺とイライザ、それぞれに忠告する。 そういや、前回、フランスに来た時も鈴木と山村が、刃物を持った野郎共に絡まれてたな。 あの時は野郎共が、2人に気を取られていたから不意打ち出来たが、これから気を付けた方が良いだろ。 『センヤ、帰りは一緒に帰りましょ?』 イライザが何やら不安気に言ったことをディランが俺に伝える。 まあ、女1人じゃ、尚更、危ねぇよな。 それに、帰る先は同じ場所なんだし。 「クイ。だが、俺が危なくなったら、走って逃げろよ」 「メルシー、センヤ!」 『クイ』だけ通じたイライザが俺に抱き着こうとする。 日本人と違ってスキンシップが多いよな。 だが、大福が潰れる可能性があったから、俺は咄嗟にイライザから距離を取った。 「センヤ?」 イライザは悲しそうな面になる。 俺はディランに頼んで通訳してもらうことにした。 「いや、大福が潰れるから」 ところが、ディランは。 『センヤはイライザの胸が大きいから、照れるって言ってるよ!』 と、ワザと嘘をついたが、俺もイライザも、それに気付く筈が無かった。 『もう!センヤ、可愛い!』 何故か、イライザにバシバシ腕を叩かれたが、笑っているし、怒っている訳じゃ無さそうだ。
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