財部 宗介

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財部 宗介

 空港に着き、タクシー乗り場を目指して階段を駆け降りた。  そこに、恵がいてくれた。  人目も気にせずに抱きしめ合ってキスをして、そして2人で笑った。 「……何だよ、こんな」  見た事もない服を着て、見た事もない髪型をした妻に欲情し、独占欲が暴走を始める。  髪を掻き乱し、首筋に唇を這わせる。 「そ、宗介さん…」 「何もなかった?誰かに言い寄られたりしてない?ねぇ…」 「あの、とりあえず実家に…」 「嫌だ」 「…え」 「実家じゃできない」 「あの…」 「今すぐ抱きたい」
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