お兄ちゃんが帰って来た!

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お兄ちゃんが帰って来た!

 疾風は翼が帰って来ると、早々に翼に抱き着くのだ。 「ただいま……。 元気にしてたか?」 「まぁねぇ。 でも、相変わらず、僕は痴漢に合ってるんだけどね……。 ホント、困っちゃうよ……そんなに僕って魅力的なのかな? 僕から言わせてもらうとお兄ちゃんの方が魅力的だと思うんだけどね……」 「でも、他人から見たら、お前は可愛いのかもな……見た目が……。 でも、俺からしてみたら、ギャップが凄いと思うんだけど? 早々、可愛い顔して……」  そう何か言葉を続けようとしたのだが、自爆してしまいそうで言葉を止める。 そんなことを言ったら自分の弟のことだ、喜び過ぎて後で何をされるか分かったもんじゃない。 「……って、なーに!?」  そう頬を膨らませて翼のことを見上げる疾風。 「あ、だからだな……あー、何でもないから! って、今日はカレーか……」  その翼の一言に疾風は思い出したのか、 「あ! 忘れてたー!」  大きな声を響かせてキッチンへと急ぐ疾風。 「ま、ルーを入れてただけだからセーフだよねぇ。 後はカレーに火を入れてルーと混ぜるだけだしさ」  そう独り言を呟きながら、カレーをかき混ぜ始める。 「はい! 出来た!」  疾風は言うと翼はもう着替えていたらしく普段着に着替えテレビを見ていた。 「お兄ちゃん! ご飯、出来たよ!」  そう言って疾風は部屋へと出来たカレーを運んで行くのだ。
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