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第四章、鬼が哭く
「ねえ、山神様」
「私、もっともっとあなたの力がほしい」
「あなたが私なのか、私があなたなのか、わからなくなるくらい」
「きっと楽しくなるわ」
「隙をつくって、逃げ道を用意して、追いつめて、逃げ出したことを悔やませて、死ぬよりも酷い目に遭わせて、長く長く蝕んでいくの」
「私にしてきたこと、姉さんにしてきたこと、贄となった人たちにしてきたこと」
「ねえ、山神様、あなたが私を望んだことも、いつか悔やませてあげるわ」
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