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ある人物のこと
ここは橋場街大正時代の街並みが揃う、文明開化にすっかり馴染み街に出ればレコードの音がどこからか聞こえ、自動車が走っている。人々は最新の流行を追い求めモガ・モボと呼ばれている服装に身を包んでいる。そんな街を走って移動する男が二人。一人は淡い水色の髪を後ろに縛っており、もう一人は紫色の髪をウルフにしている。
「待てよ〜って言っても待たないか〜当たり前だよね〜」
「おい!ここの道入り組んでんだから見失ったら終わりだぞ!」
「まぁ相手の能力にもよるよね〜」
男達はひったくり犯を追いかけていた。結構な距離走ったのか犯人は疲労が見えていたが、追いかけている二人は息切れ一つない。そんな状況に痺れを切らし
「くそッ!」
突然目の前から追っていた人物が消えた。二人は驚いて立ち止まり何かを話しているようだったがふと顔を上げて一点を見つめていた。二人が見つめていた先には人が通れそうにないくらい細い路地があった。
すると背の低い男が合図を出し、背の高い男が路地の反対側に回った。すると、
「細いところに逃げ込んだところでねー」
「早くしろ!逃げられるぞ!」
そう言われると背の低い男は「はいはい、分かってますよ」と言いながら細い路地の反対側に何かを打った。
「何⁉︎」
その言葉と共に目の前から消えた犯人が現れた。
それを分かっていたかのように背の低い男は犯人に素早く近づいていった。
「全く〜透明化出来るんだったら最初からしてれば良いのに〜少しは頭使ってくれないとつまんないよ~」
そう言いながら犯人を縛り上げていると背の高い男も合流した。
「近くの警察を呼んでおいた。もうすぐ来るだろう」
飛んでいったバックを持ち、背の高い男は警察の方へ歩いていった。
「あとは任せます。こちらのバックは我々が返しに行きますので」
そう言うと男二人はバッグを返しにいった。
「それにしてもよく犯人が透明化の能力を使うって分かったな」
「簡単な事だよ透明化の能力の人って大抵発動するまでにどこかが透けるんだ。今回は指先。手袋をしてたから見えなかったけど手首ぐらいの所まで消えかかってやっとってとこだったかな」
能力の解説が終わった後くらいにちょうど被害にあった女性の元へ着いた
「こちらのカバンですね。中身は何も盗まれてないです」
「ありがとうございます。ところであなた達はどちら様でしょうか?」
「私達はここ橋場の最高責任者蝶組の者です」
去り際に女性に声をかけられた
「お名前をお伺いしてもいいですか?」
「ええ構いませんよ。私は蝶組の氷河です」
「僕は四葩!」
名前を教えてから女性と別れた2人は帰路についた。
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