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2024年8月21日(水)ムネ肉男とモモ肉男
お肉の脂身が苦手。
ムニムニした食感、ブワッと溢れ出る獣汁。
想像しただけで酸っぱい胃液が上がってくる。なんならもうアレルギーだ。
鶏の唐揚げをお店で食べることを何十年も避けてきた。だってみんなモモ肉なんだもん。
しかしながら、モモ肉好きな人のほうが圧倒的に多いわけで。
なにがそんなにも人々を魅了するのか?
ワタクシなりに考察してみた。
まず、脂身はキラキラしている。
見ただけでヨダレがこみ上げる。(胃液ではない)
なんで?「脂の旨味」を想像して。
まったくわからないけど、なるほど。市民権を得ているのか。鶏油とか牛脂とか、脂だけで存在価値発揮してるしね。
脂好きの脂に対するコメントを見てみよう。
「わーお! この脂めっちゃ好き、テンションあがる、ステキ、トキメク、見てるだけで幸せ…」
もう恋じゃん。チョー初期段階の。
方程式できたわよ。
「脂身=恋愛の駆け引き」
見知らぬ人に声かけられちゃった。キミ、カワイイねって。ネイルもキレイって言われちゃった。ドキドキしちゃう。さりげなくスキンシップされた!やっだー、アタシのこと好きなのね?アタシってイケてるじゃん。グフフ。
自己肯定感高めに脂身プニプニお口の中で転がすの図。
わかるのよ、そのウキウキ。ワタクシもウキウキさせていただいたの。大人になったし脂身くらい食べられるようになるかもって。
トライしてみたのよね…。
最近お別れしたオスは、モモ肉男だった。恋愛の旨味を楽しむタイプ。寂しさを抱えたレディたちを癒してくれる。
ワタクシも癒していただいたの。きっとあの方やこの方も…ね。幸せなひとときを味わったわ。
でもワタクシ、やっぱりムネ肉が好き。
しかも皮なし。
パサパサする?
じょうずに下味つけなはれ。
かたくない?
火通しの技術を磨きなはれ。
旨味なくない?
噛めば噛むほど下味でてくるわよ。
ムネ肉男は、ワタクシの理想かもしれない。
件のモモ肉男にムネ肉へのトランスフォームを強いてしまったワタクシ。
ずいぶんがんばってくれたのよ、カレ。
Theモモ肉の魅了・脂身を剥がそうとしてくれたわ。でもほら、お肉のあいだにどうしたって紛れている部分、取り除けないでしょ?
時間とともにモモ肉らしい脂身がにじみ出てきただけのお話。
お互いが「らしく」いられないお付き合いをしてしまったね。
「癒やしをありがとう」
モモ肉男に感謝しながら、味醂と醤油でムネ肉を揉み込む。ついでに生姜もちょい足し。
脂身で得られる自己肯定感って、なんつーか蜃気楼みたいなんだよね。ワタクシにとってはさ。
「どーでもいーからはよ肉食わせろや」
脂身好き女子のくだりを脳内再生してたら、声に出ちゃった。
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