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そして、俺たちの祖母にあたる人が、猿が群がるのを嫌がって
百日紅の木を切ってしまった。
すると7匹の猿は同時に叫んだ。人間の言葉で。
『よくも、よくも!オイラたちの遊び場を壊したな!』
猿たちは暴れ、家を壊し、祖母に大怪我を負わせた。
『いまはまだ未熟なオイラたちだが......。
いつか、いつか、妖術を取得して妖怪になって、
この家を乗っ取ってやる!
百日紅の木で、ずっとずっと遊べるように。
誰にも邪魔させないように!
オイラたちは、この地がいいんだ!
この地にそびえる百日紅じゃなきゃ嫌なんだ!』
猿たちは空に向かって咆哮を上げ、そして断言した。
『ここは七空村だ!この家は、この庭は、
オイラたちが人と暮らす豊かな村なんだ』
怪我が元で身体の弱った祖母の看病と治療で。
わずかに蓄えた財力は削られた。
七空家は再び貧しい生活になってしまったのだ。
父はその話しはあまり信じていなかった。
冷静に家庭環境の辛さから抜け出す為に努力して勉学に励んで
ビジネスを学び、財を取り戻した。
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