第二部 七空村

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「おい眞麗、おまえの言葉だけは取り消せ。 呪いじゃない、親父さんは勝手にヤケになっただけだ。 あーあ、その刀のせいでオイラが屋敷に入れないほどの 効力だったのになあ......。 汚れた心で持ち出したせいで錆びてきたぞ、馬鹿な奴だ」 おもわず振り返ると、父の手にしていた刀の銀色の光が薄らいで 変色し始めていた。 「父さんをここまで追い詰めたのはおまえじゃないか! すべておまえのせいだ!」 これまでの怒りをこめて俺は怒鳴った。 「眞麗、おまえ生意気になってきたな。 うん、どっちか迷ってたけどな、藤生がいいよ。 昔の成人の年齢でな、15歳で取り込むつもりだったが こりゃあ、確かに死にかけだ。 もう、もたないな、わかった。いまにしよう」 七紅が大きな手の平で藤生の頭を掴んで持ち上げた。 七紅の身体が輝き、血のような色の光に包まれたその刹那......。 藤生が振り返り、微笑んだ。
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