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「あとひとつ......なんだ?」
「おい、出てこい」
頭上から白いものが落ちて来て、それは次第に少年の姿になった。
白い和装で、神が銀色で、そして......青色と緑の瞳だった。
「アオメ......?おまえ、アオメなのか!」
少年が微笑んでうなづいた。
「妖怪じゃないぞ、神に仕える者として生まれ変わったんだ。
これだけは藤生の想いの強さだ。
オイラじゃなくて藤生に仕えているんだ」
触れると、懐かしいぬくもりが確かにあった。
そのぬくもりだけが唯一の救いで。
俺は、アオメを抱きしめて泣いた。
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