第三部 最終決戦

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「ペーパードライバーっていうか。 もう動かし方なんて忘れたからなあ。 教習所で講習を受けないと無理、せっかくの新車が 秒単位でキズだらけになっちまうよ」 マジで、買ってから業者に頼んで運転して運んでもらった。 俺はドアさえ開けていない。 「車は乗ってこそです! それにしても、赤を選んだのは意外だったかなあ」 クリタが改めて俺の新車の赤い軽自動車を見た。 「赤っていうか、紅色に近いものを選んだ」 「紅色?好きな色は白でしょ?たくさん話してきたから知ってるよ」 「嫌いな色だよ」 「えーっ、なんで嫌いな色にしたの?」 「嫌いなものを克服しようとおもって」 「色でそんな必要ある?食べ物とかならともかく」 「まあまあ、2人とも、いいから家に入りましょうよ。 茜、夕飯はなに?」 「みんなであったまれるように鍋にしたよ」 「おっ!わかってるじゃん!」  人の家にきたのに、えらい自由だな、この夫婦。   章真さんとクリタは、ようやく入籍だけはした。 正式に村中で祝う祝宴は、まだ少し先になるのだそうだ。 「おかえりなさーい、章真さん、落合様」 「おかえり。転居の手続きは無事にできたかい?」 恵麻さんと陽輝恵氏まで来ていた。 家族ごとかよ! まあ陽輝家から近いっちゃ近いわけだが。
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