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「超亡霊というのは純度の高い魂がなるものだ。
ウリ坊もそうであったろう?
しかし、人間は時として悪用してしまう。
もう二度と、そうして人の世に影響を与えぬように......。
儂は組織を作り、規約を作った」
降る雪が激しさを増してきたが、晴神の辿ってきた日々の激動には
適わない気がした。
「明日は山道が走りにくくて大変かもな」
俺はわざと、それまでとは関係のないことを言ってみた。
「大丈夫だ。車の走る道に雪は積もらぬよう、そして凍らぬよう、
儂の力で調整しておるからな」
悲劇の過去を語った神は、すべてが明るい現在を告げた。
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