第三部 最終決戦

12/52
前へ
/199ページ
次へ
「陽輝家の皆さん、ありがとう、クリタを幸せにしてくれて。 俺は、クリタに命を救われて......ここまで来れました。 その命を無駄にしない為に。 そして、この温かい家族のように幸せだった、 俺の家族の為に、行ってきます」 出かける日、陽輝家の4人が町の駅まで来て見送ってくれた。 「落合さん、行ってらっしゃい。そして必ず帰ってきてね。 おかえりって、言わせてね」 少し不安げな顔のクリタへと、俺は少しだけ笑った。 「ただいまを言うために、俺は行くよ」   絶対にクリタを悲しませるわけにはいけない。 それはもう親友としてだけでなく、陽輝家の人間としても。   『おかえり』と『ただいま』の約束を果たす為にと。 俺は決意を固めた。 ―――完―――
/199ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加