第一部 闇から雨のち晴れ

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「あぁ、でも、これは知らないかもですね。 なにしろ僕が父から聞いた話しでして、他言無用って言われてきたから。 でも落合さんになら話してもいいかなあ」 「な、なんですか?」 「この村には、神様も移り住んでて、そして村を守っているんだそうです。 陽輝村って、陽が輝くと書くでしょ? だから「晴神様 (はれがみさま)」という名前の神様が到来していると。 身体は人間の男性だけど、首から上は狐なんだそうです。 そして、その神様に仕える女性は口が悪くて人を傷つけるのだとか」 明らかに俺が体験したことを言われてしまった。 「はれがみさま......」 「はい。なかなかに信憑性はありますよね。 それでね、この村にはちょっとした不思議な出来事もあるんですよ」 「そうですか......」 ちょっとしたどころじゃなかったけどなあ。
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