第一部 闇から雨のち晴れ

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「あっ、みてください落合さん、あれ!」 「え?」 「ほら、空......」 そこには......。 大きな虹が出ていた。 しかも完璧なアーチ型で。 「これは、縁起がいいですねえ、狐の嫁入りだ。 じっさいには人間の嫁入りだけど、祝いの虹という気がしますね!」 章真さんが感動している横で、俺は別のことに気づいた。 狐の嫁入り......? そうだ、虹が出ることを『狐の嫁入り』と呼ぶならわしがあるのだ。 まさか......まさか!
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