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花火大会の帰り、夜11時ぐらい、自転車をこぎ続けて2時間半、山道が続く。
この先200メートル登坂の標識
登り坂の途中によろよろ歩く一人の老人
こんな時間になんで一人でこんな山道歩いてるんだ
なんか嫌だ
早く抜き去ってしまいたい
でももう疲れて脚力が限界に近づいている
老人に近づく
最後の力を振り絞って老人を追い抜く
2メートル
5メートル
8メートル…
もう大丈夫か
「あんたさん」
背後で老人が呟く
自転車が掴まれて横に倒れる
上には老人
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