プロローグ

1/1
前へ
/1ページ
次へ

プロローグ

──────────ある所の現代の話だ。 未だに城の形をした屋敷が森の隅で使われているようだ。 「最瞬お兄ちゃんは今日は何人お声になさったんですか?」 「もちろん、5人も声をかけることに成功したに決まってるじゃないか!紫夜」 目をキラつかせ、兄を慕う女の子が一人その名は紫夜。もう一人は、この物語の主人公の最瞬と言う名の青年だ。 この二人は、ただの人間ではない。両親は、二人を成長のためにと二人だけで過ごさせてきた。 だから、最瞬も紫夜も愛情を知らない。 そんな二人は、何人ものの人間を食らいついてきた。と言っても、食われた人間は生きている。 ただ食べるのでは無い。この兄妹は鉄が欲しいのだ。 鉄分になる人間の血肉を食べるのだ。 そう、二人はかの有名なヴァンパイアだった。 もちろん、両親もヴァンパイアだ。 この兄妹、いや、兄の物語が始まる。 最瞬と紫夜に迫る物語のページをめくって見ていこうではないか。 ──────────果たして、愛を知ることが出来るのだろうか。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加