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古代ユダヤ人の子孫?
二人はさらに登って行った。
途中、謎の吹き矢が飛んできたり、落とし穴に落ちそうになったりしたが、その都度、真家が巧みな技術でそれを防いでいた。
「真家、お前一体何者なんだ? まるで、ここの危険が全部わかっているようだが」
印出井が、少し真家の不思議な力に疑問を持ち始めた。
「……ふふふ。バレたか。オレはな、実は古代ユダヤ人の子孫なのだ」
真家は急に、とんでもないことをブッコんできた。
「あ、そうなんだ……って。ええっ!」
「だから、実はこの山に巡らされている罠を知り尽くしているのだ」
印出井は、不審に思った。
(いや、最初から言えよ、そういう大事なことは)
不信感を抱いたが、既に遅い。山頂はもうすぐなのだ。
(まあいい。利用されようがどうしようが、お宝を頂いたら、コイツをぶっ殺して全部頂くまでだ)
実は、印出井は冒険仲間を事故に見せかけて殺して保険金を奪う常習だったのだ。
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