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事の発端は、おそらく久し振りの片付けだ。
実家の、学生時代の物を処分しようとして……
そして見付けた、一冊のノート。
タイトルは『白銀姫と七人の騎士』――そう、昔の私が『白雪姫と七人の小人』を変化させて書こうとしていた小説の、アイディアノートである。
「なんと……。これが世に言うところの黒歴史ってやつ、か……?」
ペラペラとページをめくるが、キャラクター設定の途中で力尽きている辺りが本当に残念感を増している。
「空想をするのは好きでも、それをカタチにするのは苦手だったんだよね……」
まぁ、本文があったとしても今の自分が読んだら悶絶するかもしれないけど。
そんな事を考えた。
うん、それは覚えている。
「でも私、その後にトラックに轢かれたり暴漢に襲われたりした記憶は無いぞ……?」
異世界へ転移なり転生なりするなら、そういうのが鉄板だと思う。
だけど、そんな痛そうな記憶は全く無い。
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