4人が本棚に入れています
本棚に追加
「う〜ん……」
悩みながらも、改めて自分の姿を鏡で見た。
長く、ストレートの髪は銀糸の様にサラサラ。
瞳はパッチリだし、肌も白い。
身長とかはよく分からないが、そんなに低いとは思えないし『美少女』と称しても良いのではないだろうか。美人さんというよりは可愛い系で。
ただ、着ているドレスはネグリジェというのかな……?
なんだかシンプル過ぎて寂しい感じがする。
「そうか、私がドレスの詳細までを考えていなかったからかも」
下手くそなイラストで白銀姫のイメージは描いていたが、確かにそこには何の装飾も描いたりしてはいなかった気がする。
でも、クローゼットには流石に着替えが入っているだろう。
そう思って開けると、中には様々なドレスが。
ピンク、水色、淡いグリーン……。とてもカラフルな色合いのラインナップだ。
とはいえ、真っ黒だとかのキツめな色のドレスは無い。それはきっと私が白銀姫の性格を『穏やかで優しいイメージ』としていたからだろう。彼女が選ぶ様な服飾品のみが部屋にあるのだ……と、思う。
「まぁ、ドレスなんて一人で着られる気がしないけどね……」
そんな事を呟きながら、今度は机の方へと向かった。
机の上には羽根ペンや本が……
「ん?」
本。その中で一冊こちらへ飛び出している様になっている、薄いものは……
「私の、あのノートじゃない……」
改めて見返すのも何となく嫌だな。
という訳で私は、取り敢えずこの部屋から外に出てみる事にした。
最初のコメントを投稿しよう!