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「ひ、広い……」
さっきの部屋が白銀姫の私室なのだとしたら、ここはお城の中に違いない。
私は『白雪姫と七人の小人』をモチーフにしていたが、別に女王様に虐められたり追い出されたりする話を考えていた訳じゃ無い。
「姫様!」
そう、私の考えていたストーリー。
それは。
「姫!」
「白銀姫!」
「お姫さま!」
「姫さん!」
「お姫ちゃん!」
「ヒ〜メ〜!」
七人の騎士に好意を寄せられる、そんな物語……!
振り返れば、七人のイケメン達が私の所へ……
「ん……?」
確かに、そこには七人の騎士らしき人物がいた。
が。
何故か違和感がある。
「どうしたのですか?」
「何か心配事でも……?」
口々に私の事を心配してくれる騎士達。だけど、何かが物足りない。
「あっ!」
分かった。
髪や瞳に色の無い騎士が混ざっている……!
「ちょ、ちょっと待っててね」
私は、笑顔を作って騎士達を止める。そして一人で私室に戻った。
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