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「そういうわけにもいかないだろ、魔王を倒すために組まれたパーティなんだから。で? なにを言われたんだ、ミカエルに」
「……私に、嫁になれって」
「っ、マジで」
「うん、レオの結婚式の宴席で。ひどくない? 『こうしてリズィと結ばれ、レオも次期国王だ。私たちも夫婦になって、二人を末永く支えよう』って」
「っ、え待っ、リズィって誰?」
「誰って、エリザベート王女の愛称よ。ミカはドランベール公爵家の跡取りだから、王女とはいとこで」
「うお、ちょ、ミカエルってあいつ、そんな高貴な家柄だったのか?」
ヤンは絶句している。だよね。私もレオもそういう反応だったもの。知っていたのはおそらくギュンターだけだったと思う。
「そういやミカエル、父親が大法官だって言ってたな。いいとこの貴族の坊だろうとは踏んでいたが、王の血縁者だったのかよ……」
「驚いた? 私もー。ってか、滅び山を制覇したあとに、真実を明かされたし」
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