第肆夜 太陽神と鮎

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「これは…お守り?」 太陽の絵が描かれており、凄まじい力を感じる。が、夜の神と契約を結んだ時からから思っていたのだが、やはり夜の力と太陽の力は対の関係にあるようで、夜の神の眷属である私には太陽の力は悪影響みたいだ。このお守りを持った時、少し嫌な気分になった。 「そう。君がピンチの時になると、このお守りが助けてくれる。他にもいろんな機能があるから、肌見放さず持っておいて。 ……あ、そうだ、忘れてた。このお守り、君には毒だったね。」 豪は、私のほんの少しの感情の変化を読み取り、こう言った。 「君に太陽神の加護を授けよう。大丈夫。ちょっと痛いけど、これでお守りに触れるし、日光に当たっても大丈夫になる。」 「…本当?」 「ホントホント。」 「なんで私にそこまでしてくれるんですか?初対面ですよね?」 神といえど、さすがに警戒する。 「初対面…まぁ、夜猫ちゃんの久しぶりの眷属だし、特別ってやつさ。それに、君は後に大きな災いが降りかかる。君は、夜猫ちゃんにとっても、俺にとっても重要な存在なのさ。」 「…わたしを助けて、あなたに利点があると?」 「あるある。すごくあるよ。君に死なれると、 せっかく最近眷属ができて夜猫ちゃん喜んでるのに、また独りぼっちになっちゃう。 夜猫ちゃんの悲しい顔、俺は見たくない。それだけさ。」 「そうですか…では、あなたの好意、有り難く頂きます。」 何かはぐらかしているような気を感じるが、夜の神を助けたいという気は本当のようだ。ここは、素直に加護を受けよう。
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