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「あ、それと、ポッピーと黒ポッピー、焼酎、あと氷が欲しいな。」
「相変らずツウだねぇ。ハーフ&ハーフだろ?」
「そうそう。鮎にはポッピーが合うと思って。」
「分かってるねぇNLちゃん。」
店主は酒棚からポッピー、焼酎、冷凍庫から氷を、クーラーボックスに入れて私に手渡した。
「5000円だよ。」
「はい。」
私は財布から野口を5枚取り出した。
「ありがとさん、また来てよ。」
「ありがとう。」
挨拶を交わし、店の外に出る。空を見ると、日は若干傾いていた。
「うっ…」
太陽が、一瞬豪の顔に見えた気がした。
「いつでも見てるよ」と言いたげに。
家に帰り、すぐにお酒を冷蔵庫に入れる。
氷はポッピーに入れるのではなく、冷凍庫に入れてあるジョッキに突っ込み、さらに冷やす。
ポッピーは氷を入れると風味を損なうからだ。
だからジョッキをキンキンに冷やす。
しばらく待つので、その時間に鮎を揚げるための下処理をする事にした。
アユの鱗を取り、水を張ったボウルの中で洗う。 キッチンペーパーで水気を拭き取り、パラパラと塩をふって少し置き、水分が出てきたら薄力粉をふる。もう一つのボウルに溶き卵、冷水を入れて混ぜ合わせ、薄力粉を入れ、粉気が少し残る程度にさっと混ぜ合わせる。
次に油を準備だ。前使っていた揚げ油をろ過する。まだ使用してそこまで経っていないはずだし、大丈夫でしょ。
揚げ物用の鍋に油を注ぎ、170℃位になるように火をかける。
油があったまる間に冷凍庫を開けると、ジョッキは油と正反対に、0°近くまで下がっていた。
「よし。」
少し待つとコンロから、油が170℃になったよ、ということを知らせるピロリン♪という音が鳴った。
ワクワクしながら、下処理した鮎をさっきの衣にくぐらせる。
そして…
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