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「だけど植原さん、本当に良いんですか?」
「え、何が?」
「植原さんが担当していた春野さん 突然芸能界を引退してしまったじゃないですか、心配じゃないんですか?」
「どうして心配しなきゃならないの?引退する事を選んだのは桃佳本人なのに」
「誰よりも近くでずっと一緒に仕事してきたんでしょう?引退を自分自身で決めたとは言っても、何かあったんじゃないかとかご飯ちゃんと食べてるかなとか気にならないんですか?」
「桃佳とはあくまでも仕事上の付き合いでの関係でしかないからね。去ってった子の後の心配なんてする必要ないと思うけど」
植原は細く微笑むと鞄を置いといたソファーの方へ歩いて行った。
「ならどうして春野さんが行方不明になった事を警察の人にあんなに真剣に相談していたんですか?大事な子だったからじゃないんですか?」
「貴方それどこで…?」
「偶然話してる場所を通りがかって…」
「盗み聞きしたの?それって人としてどうなの?」植原は呆れた。
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