硝子の靴

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「植原さんなら今試着室に…案内します、こちらへ」 二人は受け付けの女性の後をついてってエレベーターに乗った。 「あの、植原さんに何かあったんですか?」 「まぁちょっと…」梨木が笑って返事を濁した。 試着室のある階まで来てエレベーターを降りしばらく歩いたあたりで「こちらの部屋です」と受け付けの女性が言った時「助けて!」と植原の試着を担当していた女性が血相を変えて萩野達の方へ走って来た。 「落ち着いて下さい。何があったんですか?」 萩野が聞くと「う、植原さんがナイフを振り回してるんです!」と試着室を指差しながら従業員の女は震え声で説明した。  「試着室に若い女の子も居て…とっとにかく大変なんです!!」 「分かりました、今行きます。お二人は危険ですからロビーの方に避難していてください。それと警察の方に連絡を」 「分かりました!」受け付けの女は頷き返すと床に座り込んでる従業員の女の腕を引っ張ってエレベーターの方へ引き返して行った。 「梨木、行くぞ」 「はい!」 二人は走って試着室に向かって走って行った。
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