誰も知らない物語

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「悪いけど俺は別にあんた達に興味はないよ」 「えっ?でも調べて歩いてるんだろ?」 「俺は赤色の回答用紙が欲しいだけ。答えが分かんなきゃ気持ち悪いじゃん、ストレスなんだもん」 「……困った子だな」将吾は可笑しくて笑った。 「禄助君のご両親はさぞ苦労してるだろうな」 「さぁ、どうかな?家族皆似た感じだからそうでもないかもよ」 「そっか…」 「将吾さんのお父さん、天野総合病院に居るよ。あんたの事めちゃくちゃ心配してたからそろそろちゃんと会って話したら?」 「あぁ、そうするよ。花凛の事も紹介してくる。彼女と再婚するつもりだって」 「将吾…」 花凛は一瞬驚いたがすぐに笑顔になると「ありがとう」と言った。 「禄助君、事件が全て終わったらまた会いに来てくれるか?加奈子があの後どうなってしまったのか教えてほしいんだ」 「分かった。約束する」禄助は強く頷き返した。
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