怪しい老人

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「つうかお前 さっきから思ってたけど なに偉そうにハイブランドの店の袋持って歩いてんだよ!庶民への嫌がらせか!?」 禄助は負けたくないからもう無理矢理文句を見つけて怒鳴り始めた。 「はぁ!?」と財前は意味分からないと言うように顔を顰めて禄助を真正面から睨みつけた。 「家にあったから使ってるだけよ!」 「はいはい言い訳ぇ!本当は私は上流階級のセレブなんですアピールしてぇだけだろうが!これだからちょっと売れた芸能人は嫌になっちゃうね!」 「違うわよ!本当にたまたま家にあっただけよ!それで荷物がぴったり入るのがこの袋だっただけで…」 「はい、嘘!」 「嘘じゃない!と言うか貴方さっきから失礼なのよ!謝んなさい!」 「や・だ」禄助は べっ と舌を出した。 「あっ、貴方って人は………」 いよいよ財前の怒りが頂点に達しようとしたその瞬間 二人が乗ろうとしていたバスか ぶわっぶわ〜 と走り去って行ってしまった。 ああっ!! と二人は追いかけたがバスは待ってくれず……。
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