ドーナッツ

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「キミ達が何処の誰かは分からないけどね、警察ごっこならお家でやりなさい」 「あ"ぁ"?」 今にも噛みつきそうになった禄助を「禄助!」、「禄助君!」と二人は引っ張って止めた。 パタン… 静かに閉まったドアの前で禄助は チッ と舌打ちした。 「ごっこ遊びじゃねぇっつの!」 「どうどうです、禄助君。実際、私達は警察免許を持ってないんですから他人から見たらそう見られても仕方ないですよ」 「うむ、昴の言う通りだな。そうカッカッするな、禄助。…まぁ何だ、結局谷口さんとどのような関係だったかははっきりしなかったのは残念ではあるが…」 「…加奈子さんの事だけじゃなく気になる事がまた増えちまったから腹が立つ」 「え?」二人はきょとんとした。 「二人揃って後ろで何見てたんだよ?家の中に仏壇があったの見てなかったのか?」 「そんなものあったかぇ?」 「あったよ。“林田さん”のな」 は? と また二人は驚いた。
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