プロローグ

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「どうした?」萩野が顔を上げた。 「たった今 青野家の取り調べが終わりました!ですが全員アリバイがあり、他の刑事の方々の話し合いによ。今のところ一番怪しいのは青野冬子さんで間違いないだろうとのことです!」 「冬子さん…か…」 一人どうにもそうとは思えないでいる萩野は足を組み直すと壁にかけてある時計を黙って見つめた。 「あ、あの…萩野さん?」 口を閉ざしてしまった萩野に戸惑っている刑事に しっ と梨木は言った。 「今ねぇ、あの叔父さん考え中なんだよ。あぁなった時に何話しかけても だぁめ。ほっといてて良いよ。連絡ありがとうね」 「は、はぁ…」 若い刑事は頷くと萩野の方を見て指でこめかみをぽりぽり掻いた。
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