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「奥さんの名前くらいは聞いてるんでしょう?」
梨木が聞くと前田は首を横に振った。
「理由はさっぱり分かりません。でも何度私の方から聞いても息子は奥さんの名前を教えてはくれませんでした。でも…」
「でも?」
「ほ、本当かは分かりません。もしかしたら他人の子の名前かもしれません。随分前…それこそ息子から子供が産まれた報告を受けてからしばらくして、昔息子と同級生だった子から息子の子供は“かなこ”と言う名前らしいと言うのを聞かされた事があります」
えっ!?
昴と梨木は驚いて顔を見合わせた。
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