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「孝成達からお前らの話しは聞いた。…ったく、迷惑な事ばっかしやがって……だから子供は嫌なんだよ」
じゃあ何で俺作ったんだよ? ずり落ちた上着を着直しながら禄助は隣を不機嫌に睨んだ。
「気になっちゃって」と李兎は笑顔で答えた。
「父さん別の事件で忙しんだから こっちは放っといてそっち行けよ」
「お前らに好き勝手されて大迷惑だってクレームでも来たら面倒だ」
萩野は和田に「こう言う者です」と警察手帳を見せた。
「貴方にお尋ねしたい事がいくつかあったのでこちらに来ました。坂城さんと言う方をご存知ありませんか?」
禄助達の最近の動向を全て調べあげた上で谷口家の話しや坂城の事なども調べ追いかけて来たのだ。萩野は和田を真っ直ぐ見て聞いた。
「さぁ、知らない人よ」
「近い日に坂城さんから何か連絡来たんじゃないですか?」
「知らない人から連絡なんて来るわけないでしょ。何聞いてんのよ…」
「何を言われたんです?」
「はぁ!?何をって、…連絡なんてそんなもの自体来てないんだから言われるも何もないわよ。大体さっきその子にも言ったけど、あの事は私何も知らないのよ!」
「あの事、とは?」
和田は しまった! と言うような顔で少しうろたえた。
「以前も何か似たような事があったみたいな言い方ですね。何の話しでしょうか?まさか何でもないなんて仰いませんよね?まさかね?」
さすが現役刑事! 禄助はちょっと感心した。
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