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「那緒君は何故また坂城さん達の所へ引き取られたんです?」
「あの子は育子が一人で引き取ったのよ。育子は前にうちの食堂で働いてた事があって、その時 那緒君が凄く育子に懐いてたから可愛くて可愛くてしょうがなくて、気付いたらそれが愛しいって感情になったんでしょうね。それにその頃ちょうど坂城と婚約したばかりだったから色々タイミングが良かったし」
「なるほど…。それで先程仰ってた“あの事”とは?」
「……」和田はまた黙ってしまうと 短く深呼吸してから「さっき坂城から連絡がきたかって聞いたでしょ?」
「えぇ」萩野は頷いた。
「きたわよ。禄助君達がここに来る二日くらい前にね。『妙な子供が来るかもしれないけど何を聞かれても何も言わないでくれ』ってね」
「やっぱり!」禄助と李兎は和田を見た。
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