大人の秘密

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見えない場所で何か嫌な事が動いてる気がしてならず財前はだんだん気持ち悪くなってきた。 ついに吐き気までしてきてコンビニ近くのフェンスの前にしゃがみ混んで必死に深呼吸していると「ねぇあんた大丈夫?」と誰かに肩を叩かれた。 ちょっと顔を後ろに向けると「誰かと思えば財前じゃない!」とマフラーを首に巻いた笠原が立っていた。笠原は買い物帰りだったらしくネギが飛び出してるパンダ柄のエコバッグを肩にかけていた。 「か、笠原さん…!」 「う"わ"…らしくない顔!あんた顔 真っ青よ?本当にどうしたのよ?何か嫌な事あった?」 「何でもない。大丈夫よ…」財前は立ち上がったがすぐにふらふらっとよろけた。 「全然大丈夫じゃないじゃない!ちょっと来て!ほら早く!あーあー、手袋もしないから手冷たくなっちゃってんじゃない、馬鹿ね、全くもう!」 笠原は財前の手を掴むと無理矢理 目の前にあるコンビニに引っ張ってった。  「ほらコレでも飲んで!」コンビニの隅っこにあるカフェスペースの椅子に座らせた財前に、笠原は買ってきた温かい午前のミルクティーを手渡した。 「ありがと…貴方って煩いだけが取り柄の人かと思ってたけど案外良い人だったのね」 「喧嘩売ってんの?」 向かい側の椅子に座りながら笠原は ミルクティーを飲んでる財前を軽く睨んだ。
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